私は50代前半ですが、私が少女の頃の「少女マンガ」の主人公は、かなりの「いじめ」にあっていました。
昔は「子供たちのいじめを助長するではないか!!」などという教育委員会的な批判はなかったんですねぇ。
かなり容赦のないいじめだったと記憶しています。
トップ3は「キャンディ・キャンディ」のキャンディ「エースをねらえ!」の岡ひろみ「ガラスの仮面」の北島マヤでしょう。
そして、いじめられている彼女たちの周りには必ずイケメン達が寄り添っているのです。何という「究極の選択」なシチュエーションなのでしょう。
イケメンをとるかいじめを回避するか……非常に悩ましい。
今回は、いじめにあいながらも、逞しく乗り越え結局勝ち組になる「少女マンガ」の主人公たちをピックアップしてみたいと思います。
複数のイケメン達が「アニメの主人公女子」をいじめから守っている
壮絶ないじめにあっている彼女たちを1人で支えるのはイケメンにも荷が重いでしょう(笑)
そんなわけで、主人公の周りにはイケメンだらけ。
いじめられてもあれだけのイケメン達が寄り添ってくれるのであれば我慢もできるってもんです。
私ならイケメン達に甘えまくりますね~
「キャンディ・キャンディ」のキャンディス・ホワイト
「そばかす♪なんて~♪」という主題歌はあまりに有名ですね。
私はあの主題歌の中の映像で、キャンディが
「鉄製の細くて大きな輪っかを木の棒で押しながら全速力で走る」という曲芸のようなシーンを今でも忘れられずにいます。
何というバランス感覚と運動神経なのでしょう。
キャンディの声を担当していた松島みのりさんは81歳で亡くなられましたね。
キャンディのキュートな声は松島さん以外に適役はいなかったでしょう。ご冥福をお祈りいたします。
さて、「ポニーの家」という孤児院で育ったキャンデイは、ふとしたきっかけで、大金持ちの家の養女になります。
その大金持ち「アードレー家」の子供たち「ニール」と「イライザ」がキャンディに手ひどいいじめを仕掛けます。
このニールとイライザは「金持ちの家ならではの性格の悪い子供たち」のロールモデルと言っても良いでしょう。
まさに絵に描いたような意地悪さが遺憾なく発揮されています。
原作の最後には、なんと「実はニールがキャンディを好きだった」という衝撃的な展開が待っていて、子供心に「そりゃ無理でしょ」と思ったものです。
ただ、この「ニール」はイケメンではないので仲間には入れてあげません(笑)
キャンディの周りにいたイケメン達は「丘の上の王子様」「アンソニー」「アーチー」「ステア」「テリィ」
なんと5人もいます。なんて贅沢な話なのでしょう。皆、いじめにめげず素直で明るく腕っぷしも強く逞しいキャンディに心惹かれます。
が、この中ではっきりと相思相愛になるのは俳優の「テリィ」だけです。
そのテリィとも、テリィに横恋慕していた女優スザナが、落ちてきた照明器具からテリィをかばって足を失った事がきっかけになり、キャンディが身を引く形で別れることになります。
キャンディ・キャンディは雑誌「なかよし」に連載されていました。「なかよし」は「りぼん」同様小学校中・高学年向けの雑誌です。
そのわりに結構ヘビーな内容で
- ブライトン家の養女になった幼なじみアニーと再会した後の「アーチー」をめぐる確執
- 親友パティとの「ステア」を巡る確執
など、大人でも通用するような三角関係を2つも作り出しています。
パティはその後想いが通じてステアと恋仲になりますが、ステアは志願兵として戦地に赴き、戦死してしまいます。
子供が読むにはヘビーすぎやしませんか( ´∀` )
でも、こうした重みのある少女マンガが昭和50年代にはたくさんありました。今の50代はこうしたアニメを子供の頃に見ながら大人になっているのです。
5人ものイケメンに好かれながら「最後に5人の中の誰かとくっついてハッピーエンド」というわけでもないのです。
初恋の人「丘の上の王子様」の正体が分かり、その人とうまくいくのかな……?という匂わせで終わります(笑)
「エースをねらえ!」の岡ひろみ
アニメではどちらかというと「新・エースをねらえ!」の世代です。
「泣きたい時は~♪コートで泣け~と~♪」の歌の方です。
ところで「泣きたい時はコートで泣け」と言った人は誰だと思いますか?
宗像コーチだと思う人が多いかもしれませんが、不正解です(笑)
原作マンガでは「お蝶夫人みたいに才能がなくてごめんなさい」とコートで泣く主人公の岡ひろみに「泣きたかったら家で泣け」と言い放っているので。そうなるとやはり藤堂さんでしょうか。
おっと、すでに2人名前が出てきてしまいましたが、「エースをねらえ!」の岡ひろみも、新入部員の中でも1番下手であったがゆえに、宗像コーチの目に留まってしまいます。
そして、試合の選手に抜擢されてしまった事から友達にも距離を置かれ、先輩たちからもいじめにあってしまいます。
この岡ひろみを支えるのがテニス部の先輩「藤堂さん」藤堂さんの親友で新聞部部長の秀才「千葉さん」です。
藤堂さんは生徒会長でもあります。岡ひろみには憧れの先輩で生徒会副会長の「お蝶夫人」がいますが、お蝶夫人が藤堂さんの事を好いているのです。
ところが藤堂さんはとてもおおらかに岡ひろみへの気持ちを表現するので、これまたお蝶夫人の取り巻きからひろみがいじめられる一因になってしまうのです。
「千葉さん」は自分の恋心を最後まで隠し、藤堂さんと岡ひろみの恋そのものを支える存在になります。何て大人なのでしょう。ていうか、大人でもこんな人なかなかいません(笑)
ひろみと藤堂さんは早い段階でお互いの気持ちに気付きますが、そこに待ったをかけるのが「宗像コーチ」です。
世界を目指す選手に育とうとしているひろみの邪魔になるものは一切認めない宗像コーチですが、なぜそこまでひろみに入れ込んでいたかというと、宗像コーチは病気の為、余命がないんですね。
自分のすべてを託せる相手として学生チャンピオンのお蝶夫人ではなく「ひろみ」を選ぶわけです。
もうこの時点で「愛」を予感させますよね。
いよいよ余命尽きる時、宗像コーチは藤堂さんに、ひろみを愛していること、自分に余命がないこと、今後は藤堂さんにひろみを見守ってほしいことを告げます。
この時点で藤堂さんは大学生。大人の男性からこんな感情をぶつけられて、普通だったら重すぎて受け止められない所だと思うのですが、さすが藤堂さん。大人の男と対等に話してます(笑)
そんなわけで岡ひろみの周りのイケメンがもう1人増えました。
更に宗像コーチの死後、失意のどん底にいた岡ひろみを立ち直らせる宗像コーチの親友「桂大悟」もほのかな恋心を岡ひろみに抱きますが、こちらもイケメンという設定です。羨ましい限りです。
私は子供の頃アニメを見ていた時点では藤堂さんのモミアゲにキュンキュンしていましたが、大人になって改めて原作を読んだら断然「宗像コーチ」派になっていました。
大人の男性の魅力が分かる年頃になったようです。
「ガラスの仮面」の北島マヤ
舞台のチケット1枚を手に入れるために
「母が働くラーメン屋が年末に用意する年越しそばを全て1人で配達させられる」
というのが「ガラスの仮面」の導入部分です。いじめに始まるマンガです。
しかし、演劇への情熱が凄すぎて、いじめをいじめを捉えないという逞しさを持ち合わせているため、支えるイケメンの人数も控えめです。
舞台ですり替えられた泥まんじゅうを食べさせられても、演技への情熱が勝るのでいじめと捉えません。
マヤの才能を見出した元女優の月影千草がマヤを表現する時によく使う
「おそろしい子……!」というセリフ。
これがマヤの全てを表現しているといっても過言ではありません。
マヤを支えるイケメンは、数少ないですがクオリティが高いです(笑)
紫のバラの人でおなじみ、芸能事務所若社長「速水真澄」と、友達でお坊ちゃまの「桜小路優」です。
紫のバラなんて、当時実物を見たことなどなく「紫のバラ」というだけで「金持ちぶり」だったり「センス」だったりを凝縮してみせた速水真澄ですが、最近はプリザーブドフラワーで紫のバラが再現できるようになりました。良い時代になったものです。
速水真澄と北島マヤの年齢差を考えるとやや犯罪に近いのか?と思ったりしますが、そこはマンガなので。
この二人はその後思いを通わせることになり
「平凡な少女が夢も玉の輿もゲット!」
という結末になるのか、まだ完結していない原作のエンディングが楽しみです。
まとめ:いじめに負けない主人公たちはイケメンの支えによって羽ばたく
今回は「キャンディキャンディ」「エースをねらえ!」「ガラスの仮面」をピックアップしてみました。
50代の女性ならこの中のどれかは読んだことがあるでしょう。
主人公たちのいじめに心を痛め、支えてくれるイケメン達との恋にキュンキュンしていたのではないでしょうか。
ひととき、少女の頃に思いをはせてみるのも良いと思いますよ。